2016年12月17日
葬儀に参列するという言葉が使われますが、参列という言葉に現代では疑問を感じる人もいます。昔は、人が亡くなると遺体を墓場まで葬列を組んで運んでいたのでその名残ともされています。明治時代の葬儀は現在と全く異なり、遺体を家から焼場や墓場に運ぶ葬列がお葬式のメインとなる儀式でした。
葬列は江戸時代も行われていましたが、夜にひっそりと行っていました。それをいつの間にか昼間に行うようになったのは、夜中だと立派な葬列を組んでも人にみてもらえないからという理由からです。しかし、昼間にしたことで立派にせざるを得ないという因果関係が発生し、どんどん派手になっていったというのが実情です。
これも身分制度から解放された庶民の当然の行動であったと考えられています。豪華さを競うようになり、明治時代は見世物化したことに警笛を鳴らす人もではじめ、徐々に現在の形におさまっていきました。